供養諸仏(23)

(くようしょぶつ)

第三に現前供養(ゲンゼン クヨウ)とは、面(マノアタ)り仏身 及び支提(シダイ)とに対して、供養を設くるなり。

第三の現前供養とは、直接 仏や霊廟に相対して供養を捧げることである。

第四に不現前供養(フゲンゼン クヨウ)は、不現前の仏 及び支提に於て、広く供養を設く。

第四の不現前供養とは、仏像や霊廟のないところで広く供養を捧げることである。

(イハ)く、現前と不現前と共に、仏 及び支提 塔廟に供養し、并(ナラ)びに不現前の仏 及び支提 塔廟に供(クウ)ず。

つまり、現前供養と不現前供養とは、共に仏や霊廟 塔廟に供養することであり、また眼前にない仏や霊廟 塔廟に供養することである。

現前供養は、大功徳(ダイ クドク)を得(エ)、不現前供養は、大大供養を得(ウ)。境寛広(キョウ カンコウ)なるが故に、現前 不現前の供養者は、最大大の功徳を得(ウ)

現前供養をすれば大きな功徳が得られ、不現前供養をすれば更に大きな功徳が得られる。広い心によって、現前と不現前の供養を修める者には、最大の大功徳が得られるのである。

第五に自作供養(ジサ クヨウ)は、自身 仏及び支提に供養す。

第五の自作供養とは、自身が仏や霊廟に供養することである。

第六に、他作(タサ)にして仏 及び支提に供養す。少しく財物(ザイモツ)有れば、懈怠(ケダイ)に依(ヨ)らず、他をして施作(セサ)せしむるなり。

第六、他の人が仏や霊廟に供養するとは、少しでも財物があれば、怠ることなく他の人に施しをさせることである。

謂く、自他供養(ジタ クヨウ)は彼此同為(ヒシ ドウイ)す。自作供養は大功徳を得(エ)、教他供養(キョウタ クヨウ)は大大功徳を得(エ)、自他供養は最大大の功徳を得(ウ)

つまり、自身が供養しても、他の人に供養させても、同じように功徳があるのである。自身が供養すれば大きな功徳が得られ、他の人に教えて供養させれば更に大きな功徳が得られ、自ら供養し、他にも供養させれば最大の功徳が得られるのである。

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